❏ 今週の石仏リンク ❏13
会員の皆さんの活動をご紹介するコーナーです。全国の会員、関連団体の皆さんは今頃どんな活動をしていらっしゃるでしょうか。
なかなか会えない遠くの石仏仲間と情報交換をしたり交流を深めましょう。
今週は石仏リンク集の一番上にある「偏平足」さまです。このブログの主である田中英雄さんは今年8月12日に77歳でご逝去されました。長い間本会の副会長を務められ、数多くの見学会や講演、そして「日本の石仏」の編集までご担当していらした方です。
石仏関連から闘病記へと投稿は変遷してゆき、最終稿はご家族のどなたかがアップしてくださったのか「※PCに残っていた原稿です。」で締めくくられています。最期の瞬間まで情熱を注いでいらしたご様子が目に浮かび、涙が溢れました。
「日本の石仏」184号に田中英雄さんの訃報が掲載されましたので転載いたします。
訃報 田中英雄氏
本年8月12日、副会長を長年務められた田中英雄氏が逝去された。享年77歳。本会には創立年に入会され、一昨年の石仏公開講座へのご出席が、会の行事での最後の参加であった。
山地・里山の石仏に造詣が深い方で、著書に「里山の石仏巡礼」(山と渓谷 社、2006年)、「東国・里山の石神・石仏系譜」(青娘書房、2014年)、「東国・里山奥山の石神石仏風土」 (山と渓谷社、2024年)の3冊があり、祠内仏や姥神などについても先駆的な研究をされた。
会務については、副会長職の他、会計を兼務、会誌編集も分担された。業務引き継ぎでご自宅に伺った際、退職した後のほうが忙しかったとこぼされ、大変なご苦労があったことを知った。
会誌の刊行形態についても、早くから変更の必要性を提起しておられた。私としては、刊行形態の移行を田中氏の生前に成し遂げたことをせめてもの慰めと感じている。
少年時代に里山の三十三観音を探す遊びにふけった田中氏は、長じてもそのままに黙々と山に登り、黙々と石仏に手を合わせ、黙々と書き、黙々と去って行かれた。
深く感謝の言葉を捧げます。たいへんお疲れさまでございました。(川野明正)